おにぎり


今日は国立劇場の12月歌舞伎公演「仮名手本忠臣蔵」を観に行きました。
私は、特に忠臣蔵に思い入れがあるわけじゃないので、全く持って偶然だったんですが、この日が討ち入りの日だったんですってねぇ。ってことで、入場したら、記念のポストカードを頂きました。なんか嬉しい。
今回の上演は、三段目(いびられて刃傷沙汰)、四段目(切腹)、間に道行(道行旅路の花聟)という浄瑠璃を挟み、七段目(一力茶屋)、十一段目(討ち入り)の5幕構成。ちょっと変則的な構成だそうです。道行から七段目に話の飛躍があるのでそれを埋めるべく、幕開けにはスッポンから講談師・旭堂南左衛門が登場。間のあらすじを語りながらつないでくれます。講談で聞いても面白そうだなぁ、と思いました。
今回は、幸四郎が大星由良之助と高師直の二役を、染五郎が塩冶判官、早野勘平、寺岡平右衛門の三役を、福助が顔世御前とお軽の二役をやっております(このお軽ちゃんがすごくかわいかった)。え、じゃぁ、最後の討ち入りの時の高師直はどうなるんだ? と思ったら、十一段目だけは幸太郎がやっておりました。そりゃそうだよな…。
忠臣蔵って、年末の特番ドラマとか映画なんかでボチボチ観てるんで、なんかこう、サイドストーリー的な話ばっかり知ってたりするんですが、いわゆる本伝をまじめに見る機会ってほとんどなかったんで、案外面白かったです。全体的に重苦しい話なのか…と思ってたら、ちょっと笑えるというか息抜きできるシーンも(予想していたより)結構あったんですが、笑っていいのかどうかを結構悩んでしまい、その辺をぐじぐじ考えながら観たので少し疲れたかなぁ…というのが正直な感想です(別に面白くなかったというわけではない)。
個人的には、三段目の高師直のいびりっぷりがよかったです。やっぱり、いじめ役って燃えるんですかね。あと、最後の勝ちどきを聴けたのは嬉しかったのですが、最後の最後に石堂右馬之丞を演った左団次が全部おいしいところを持って行ったように感じたのは、私だけかしらん。妙に印象深かったです。
で、今日はちゃんとおにぎりを握って行きました。やっぱ、食べ物持参が一番いいです。それにしても、今日の舞台は長かった。だって、11時半から16時半までですもん。合計1時間(30分、15分、15分)の休憩があるとはいえ、やっぱり少し疲れました。歌舞伎ってね、体力ないと観れませんわ。少し体鍛えないとなぁ…と思いました。